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一枚の写真が伝える戦争の真実!
2018年6月、著者の加藤かよ氏は九州への戦没者慰霊の旅で一枚の写真と出会います。子犬を抱いた少年兵を中心に微笑みをたたえた仲間たち――。万世飛行場にて特攻出撃を目前に控えた第七十二振武隊の姿でした。
彼らの笑顔に隠されたものとは……。加藤氏は見えざる手に導かれるように隊員一人ひとりの“想い”を調べ始めました。戦後70年という壁、遺族でもない加藤氏の調査は難航を極めました。入手した手紙、手記、エピソードなどで彼らの青春の軌跡をたどり、そして彼らの気持ちを代弁する詩を創作。6年を費やし、自費出版で世に送り出した渾身のノンフィクション。
著者 加藤かよ
出版年月日 2024年8月15日
仕様 A5判並製本
頁数 357頁(本文)
※本書は著者より直接発送されます。
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決死の少年兵たちの心情に肉迫(ユニコの杜管理人)
『いのち燃え尽きる刻まで』を読み終えたとき、最初に思ったのは「読了」とは言い難い複雑な思いでした。「了」とするまでにはまだまだ読み込まなければいけない。なんともいえない茫洋とした気持ちにも陥ってしまいました。
まず、この本はどんなジャンルに落ち着くのか……。もちろん著者の加藤かよさんが緻密な調査を重ねたものであるので、ノンフィクションであることは間違いないのですが、著者の視点での創作も取り入れられています。この“創作”が事実を捻じ曲げているのではなく、むしろ事実に重みを重ねさせたように感じられました。そのため爆弾を抱えて敵に突っ込むしかない運命を受け入れざるをえなかった少年たちの心が、死とは対極の生の閃光を放ったように思えたのです。
『いのち燃え尽きる刻まで』は加藤さんが入手された戦時中の手紙や資料を、そのまま使っているため難解なところはあります。加藤さんの意図は十分理解できます。原文のままだからこそ、読み取れる時代の空気というものがあるためです。しかし、その“難解さ”をがらりと変えたのが加藤さんの創作――詩でした。原文ではわかりにくかったところが詩によってやさしく変換されています。特に少年兵たちの覚悟がダイレクトに伝わってきます。こういう構成の本を私は初めて目にしました。それであるため「この本はどんなジャンルに落ち着くのか……」と戸惑ったわけです。
第七十二振武隊の一人ひとりの人生をよくこれだけ詳細に調べ上げたものです。これは特攻兵と加藤さんの執念なのか、それとも神の見えざる手による作為なのか。戦後80年が過ぎていく中で先の大戦のことが年表のワンセンテンスになりつつあります。本書は戦争当時の若者の心情、戦争そのももの実像に肉迫するもので、後世に引き継いでいくべき著書です。若者を中心にたくさんの人に読んでもらいたいです。
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